【ハーブ事典】ミント

2023.06.21

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すっきりとした爽やかな清涼感が魅力の「ミント」。ミントは、古くから親しまれてきた歴史あるハーブのひとつです。今回は、そんな私たちの暮らしにおいても身近な存在のミントの魅力について深掘りしていきます。

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ミントとは?

名前:ミント/mint
和名:ハッカ(薄荷)
学名:Mentha L.
植物分類:シソ科 ハッカ属
花言葉:美徳、効能

ミントの特徴

さわやかでスッキリとした香りが魅力のミントは、地中海沿岸やアジア東部が原産のハーブ。日本ではハッカとしても親しまれています。

自然交配をしやすく、雑種や変異種が多いのも特徴で、現在は25~40種類が存在すると言われています。代表的な品種には、スペアミントやペパーミント、ハッカ、ウォーターミント、アップルミント、パイナップルミントなどがあります。繁殖力が非常に高く、20センチから1メートル程度まで育ち、夏から秋にかけて白や淡い紫の小さな花をまとめて咲かせます。

ミントのさわやかですっきりとした清涼感は、ミントに含まれる「メントール」という成分によるもの。全ての品種が清涼感が強いのではなく、ほんのり甘さを感じるものや、生姜の香りがするものなど、品種によって様々な違いを楽しむことができます。

▼ミントの花

ミントの歴史・エピソード

ミントは、古くから使用されている歴史あるハーブのひとつです。

ミントという名前はギリシャ神話に由来していると言われています。
冥界の王ハデスには妻がいたのですが、妖精ミンテに心奪われてしまいました。それを知った妻ペルセポネは、夫を誘惑した罰として、妖精ミンテを人に踏まれるくらいの低い雑草にしてしまったのです。それを憐れんだハデスが、その雑草の上を歩く人にミンテの存在を思い出させるために、刺激的で甘い香りを与えたという伝説があります。

ミントが使われていた最古の記録が残るのは、古代エジプト。儀式などに用いる聖なる香り「薫香(キフィ)」や、お金の代わりとしてペパーミントが使用されるほど貴重なものでした。

その後は、古代ローマでは頭痛薬として使われていたり、中世ヨーロッパでは治療薬や痛み止めとして使われていたりと、ミントは薬草としても古くから使用されてきたハーブです。

ミントの効果・効能

すっきりとした爽快感を感じられることから、歯磨き粉やガム、化粧品などに幅広く使用されているミント。そんなミントにはたくさんの魅力があります。

〈ミントの主な作用〉

・整腸作用
・殺菌作用
・鎮痛作用
・美白効果
・冷却効果
・リフレッシュ効果

ミントの爽やかですっきりとした清涼感は、ミントに含まれる「メントール」によるもの。メントールには、鎮痛・鎮痒・冷却・防腐・殺菌作用があるため、医療分野でも湿布や軟膏などによく使われています。香りを吸い込むことで、香りが直接脳に届き、頭痛などの痛みを和らげるとも言われています。また、メントールには整腸作用もあるため、食べ過ぎ・飲みすぎなどで胃の調子が悪い時や、乗り物酔いなどにも役立ちます。

さらに、ミントは、皮膚や粘膜を健やかに保つ作用や、抗酸化作用のあるビタミンCを多く含むため、美容に効果的なハーブとも言われています。ミントには殺菌作用もあり、ミントを摂取することで口臭予防になります。

ミントの爽快感のある香りは、ストレスを軽減し、気分をすっきりとリフレッシュしてくれるでしょう。

ミントの楽しみ方

ここからは、ミントの活用方法をご紹介します。手軽に日々のライフスタイルに取り入れることができるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

料理やハーブティーに

ミントは多くの品種が存在しますが、一般的になじみがあるものとしては「ペパーミント」と「スペアミント」が挙げられます。ペパーミントは、ミント特有の清涼感や刺激が強く、料理やハーブティーに使われます。スペアミントは、ペパーミントと比べると、清涼感や刺激が穏やかなのが特徴で、料理やハーブティーの他に、スイーツやお酒にも使われています。作るものに合わせてお好みのミントを選んでくださいね。

・料理のスパイスとして

ミントの葉をちぎって熱湯を注ぐだけで、簡単に美味しいミントティーを作ることができます。ミントの葉10gに対して、お湯を500ccが目安。気分をすっきりしたい時や、リフレッシュしたい休憩タイムにもおすすめです。フレッシュなミントがない時は、乾燥ミント(小さじ1)でも代用できます。

・お酒やスイーツと一緒に

爽やかな風味のミントは、お酒やデザートと一緒に楽しむのにぴったりのハーブです。
チョコレートアイスにフレッシュなミントを混ぜると、甘味のあとに続くの爽やかな後味がくせになるチョコミントアイスが完成します。シロップに漬けたフルーツにのせるのもおすすめです。フルーツの酸味にミントの清涼感がマッチします。

また、ラム酒をベースにしたお酒「モヒート」もお家で簡単に作ることができます。グラスにミント、ライム、砂糖を入れてフォークで軽くつぶしながら混ぜたあとに、氷を加えて、ラム酒と炭酸水を注いで軽く混ぜて完成。ミントとライムが爽やかに香るモヒートは暑い夏にぴったりです♪

精油で香りを楽しむ

精油は、ミントの香りを手軽に楽しむことができます。ディフューザーと一緒に使うのはもちろんのこと、ハンカチやに1滴そっと染み込ませておいたり、入浴する際のバスタブのお湯に数滴垂らすのもおすすめです。精油を精製水や無水エタノールと混ぜると、アロマスプレーとして楽しむこともできます。

ミントの精油は、仕事や勉強をしているときに香ると、気分のリフレッシュや眠気覚ましになります。マスクや衣類、部屋を消臭したい時にも効果的な香りです。

毎日のスキンケア・ヘアケアに

ミントの精油は、抗菌作用が期待できるため肌を清潔に保つ効果があります。
ミントに含まれている「メントール」は、肌にのせた時にスーッとした爽快感と香りを感じることができ、リフレッシュアイテムや夏用のアイテムに含まれていることが多いです。

肌をすっきりと清潔に、健やかに保ちたい時は、ミントの精油が配合されているアイテムがおすすめ。ぜひ、「ミント」配合のアイテムをチェックしてみてくださいね。

ネイチャーズウェイ
コンテンツ担当 あやた
学生時代にオーガニック化粧品に出会い、その良さに感動。
同じような感動を広く伝えたいという思いから上京し、ネイチャーズウェイに入社。
理想の自分・理想の生活スタイルを実現すべく、東京で奮闘中。趣味はバレエとカフェ巡り。