【農場だより】RO栽培に向けてのテスト準備完了!

2025.04.21

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農場だより 

ネイチャーズウェイの製品には、自社農場にて栽培したハーブが使われていることをご存じですか?農場の様子やスタッフのこと、ハーブ栽培の現場の雰囲気をもっと知ってもらうために、農場で働くスタッフから「農場だより」をお届けいたします。

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春の種まきに向けて土壌のお手入れ

昨年11月から土壌肥沃化のため実施してきた「稲わら」の混合や埋設ですが、今年は困ったことに2月末になってもこの間ほとんど雨が降らずトレンチャー作業した際に埋めた「稲わら」がほぼほぼ乾いたまま埋まっている事態になっていました。
 

白い破線内に乾燥したままの稲わらが層になっていました。↑

3月初旬の作業

これでは春の新苗に影響が出てしまう恐れがあるため3月初旬、丸一日かけて急遽スプリンクラーで散水を行うことにしました。 栽培を始めて15年、こんなに乾いた年は初めてです。

乾いた土がたっぷりと水を吸ってくれたので、水たまりができることもなく土の中にうるおいを 取り戻すことができました。

3月中旬の作業

3月中旬、この日は有効微生物をたっぷり含んだ大量の堆肥(たいひ)を畑全体に撒きます。

この堆肥は土をやわらかくしてくれる他、根張りもよくしてくれ、栄養源にもなる大変ありがたい有機資材です。もちろん有機JASで使用できる素材のみで構成されているかを自分たちで確認して使用しています。 ところが今年は堆肥散布車の調子が悪く、散布作業のほとんどをトラクターのバケットを使い行いました。事前整備では問題なかったのですが、本番で緊張したのでしょうか? こんな年もあります😢
散布後にはトラクター後方に装着されているロータリーと呼ばれる撹拌装置で均一に混ぜていきます。この混ぜる(耕うん)作業は、RO(リジェネラティブ オーガニック)農法では3本の柱である「土壌の健康」にそぐわない作業になるため今後は減らしていきます。

3月末の作業

3月末、ROテストも兼ねてマルチ張りと畝立てを行いました。今年はテストということでマルチ張りと同じ工程ですがマルチを使用せず畝だけを作ることで1年間同条件でいろいろな比較テストを行っていく予定です。

画像左側:従来通り「黒マルチ」を張った畝状態
画像右側:マルチをせずに畝だけを形成した状態

下記画像は2年前との比較画像です。 1枚目はは有機JAS基準で使用可能な黒マルチを用いて全畝 施工していましたが、 今年(2枚目)はテスト実施のためマルチなし区が多くなりました。

▼2年前

▼今年

この先全域の雑草をいかにコントロールできるのかも最大テーマのひとつです。
 

ネイチャーズウェイ自社農場「明野ハーブ農場」について

明野ハーブ農場

明野ハーブ農場は、山梨県北杜(ほくと)市にある栽培面積3,850㎡の有機栽培を行う自社農場。明野ハーブ農場がある土地は富士山、南アルプス連峰、八ヶ岳連峰に囲まれた茅ヶ岳の南西部、標高800mに位置する丘陵地で、日本一日照時間が長いことで知られています。また昼夜の寒暖の差が大きいため、過酷な環境下でも耐え忍ぶ生命力の高いハーブが育ちます。

農場では、全20種類のハーブを栽培し、製品の原料としても使われています。

エキナセア
セイヨウノコギリソウ
ゼニアオイ
アルテア
タイム
ラベンダー
オウゴン
セージ

▲農場で栽培しているハーブの一部です

■国が認めた「有機JAS認証」を取得
有機JAS認証

さらに、明野ハーブ農場では、2012年より「有機JAS認証」を取得しています。

<有機JAS認証とは?>
有機JASとは、2000年に改正された日本農林規格(JAS)によって、有機農産物などの表示を認証したもの。 認証は該当物資の生産方法の確認に始まり、製造工程、流通方法、商品の保管・管理とその責任者の制定に至るまで細かく設定され、そして認定検査官の事前審査とオーガニックに関する講習を修了して認定となります。

<取得条件>
・最低でも3年以上は土壌に農薬を使用していない
・有機肥料であっても化学成分や重金属が含まれていないものを使用する
・土壌の性質に由来する自然循環機能の維持増進を図る
・環境・衛生管理の整備(外部からの異物流入や混入も防止)
・上記に関する管理プログラムの制定とその実施
・上記に付帯する全ての事項に関する第三者認定機関による検査および年次更新の審査

日本ではオーガニックコスメに関する法的定義が存在しないのが現状ですが、食品分野においては世界各国ともに法的な規制のもと厳格な定義があり、日本では「有機JAS」がこれにあたります。つまり、有機JAS認証を受けたハーブは、国が認めた公的な有機(オーガニック)農産物だと言えるのです。

スタッフ紹介

開発調査室
山口 浩

高校・大学で農業を学び、卒業後他業種に就職するもハーブの香りが忘れられず、ハーブに関われる植物化粧品を扱うネイチャーズウェイに入社。自社のハーブ農場も開園し、ハーブに囲まれ、ハーブに向き合い、ハーブ三昧な日々を送っています。