オイリー肌とはどんな肌?
オイリー肌とは、皮脂が過剰に分泌され、顔全体がテカり、肌の表面がベタつきやすくなる肌質のことを指します。
本来皮脂というのは、肌を外的刺激から守るための「バリア機能」を保つために必要不可欠なもので、肌の水分と混ざり合うことで角層の表面に「皮脂膜」という天然の保湿クリームを作り出し、私たちの肌を守ってくれています。しかし、その皮脂が過剰に分泌されてしまうと、あらゆる肌トラブルを引き起こしてしまうのです。
オイリー肌の方の多くは、皮脂が原因となった肌悩みを抱えているのではないでしょうか。
オイリー肌とよく似ている「乾燥性オイリー肌」とはどう違う?
オイリー肌とよく似ている肌質に、乾燥性オイリー肌があります。
皮脂の分泌量が多く、テカリやべたつきが見られることは同じです。しかし、乾燥性オイリー肌は別名「インナードライ肌」といって、もともと水分量が少なくカサつきがち。
年齢を重ねると肌の保湿力が低下するため、インナードライが起こりやすいといわれています。乾燥性オイリー肌の対策には、水分だけでなく乳液やクリームなどの油分を与えるケアも必要です。
一方、オイリー肌は水分量があるものの、それ以上に皮脂が多いのが特徴です。水分と油分のバランスを補うスキンケアや、ホルモンバランスを重視したインナーケアが効果的だといわれています。
一見同じように見えても違いがあるので、オイリー肌か乾燥性オイリー肌かをしっかり見極めて、正しいケアを心がけたいですね。
オイリー肌と乾燥性オイリー肌の見分け方
オイリー肌と乾燥性オイリー肌は、洗顔後の肌で見分けられます。洗顔を終えたら、化粧品などを何もつけずに様子を見てみましょう。
つっぱりや乾燥感がなく、徐々に皮脂が出てくるようならオイリー肌。つっぱりやカサつきがあり、そのうえで皮脂が出る場合は、乾燥性オイリー肌と判断できます。
オイリー肌による主な肌トラブル
オイリー肌によって引き起こる肌トラブルは主に、毛穴の詰まりや黒ずみ・ニキビ・メイク崩れの3つ。それぞれのトラブルがどのように起こってしまうのか、また、その後の肌へのリスクを解説します。
毛穴の詰まりや黒ずみ
毛穴の中に溜まった皮脂と剥がれ落ちた角質や老廃物、埃やメイクの洗い残しなどが混ざり合うと角栓となります。角栓が酸化することで黒く変色します。それが黒ずみの正体です。皮脂が過剰に分泌されやすい方はこの角栓ができやすいので、肌に合ったクレンジングや洗顔料を使用してやさしく丁寧に毛穴の中まで清潔に保ちましょう。
特に皮脂量が多い鼻の頭や小鼻、額に出来やすいのが特徴で、黒ずみは放っておくとニキビなどの肌の炎症を引き起こす原因にもなります。
ニキビができやすい
皮脂の過剰分泌によって毛穴が詰まっていると、そこにアクネ菌という細菌が繁殖しやすく、ニキビができやすくなります。また、肌のテカリやベタつきが気になって、一日に何度も洗顔をしたり、ゴシゴシと摩擦をかけながら洗ってしまったりするのも肌にとっては刺激となってニキビができる原因となります。
洗顔は大切ですが、やりすぎると肌にとって必要な皮脂まで取り去り、肌が乾燥することで皮脂の過剰分泌に繋がります。肌への摩擦も、角層が厚くなり毛穴を塞いでしまうことで毛穴が詰まりやすくなり、結果的にニキビができやすい肌になってしまうのです。
悪循環になってしまわないように、洗顔料は肌に合ったものを使用し、やさしく丁寧に行いましょう。
メイクが崩れやすい
オイリー肌の方は、朝せっかく綺麗にメイクをしても、少し時間が経つと浮いて崩れてしまうことがあります。それは、ファンデーションなどの化粧品のほとんどが粉体と油分で出来ているため、皮脂が過剰に分泌されるとメイクの成分と皮脂が混ざり合い、メイクを溶かしてしまうからです。また、メイク崩れを防止するために厚塗りをするのは逆効果。余計に油分過多となり、メイクが崩れやすくなるのはもちろん、毛穴詰まりの原因にもなりかねません。
オイリー肌の原因とは?
1:ホルモンバランスの乱れ
皮脂の分泌量には、ホルモンバランスが深く関係しています。男性ホルモンのテストステロンや、女性ホルモンの1種であるプロゲステロンが増加すると、皮脂の分泌が促されてオイリー肌に傾いてしまうのです。
テストステロンは思春期に、プロゲステロンは生理前に多く分泌されるといわれています。
2:生活習慣の乱れ・ストレス
睡眠不足やストレスもホルモンバランスを乱れさせるため、オイリー肌の一因になります。
十分な睡眠がとれていないと疲労が取れず、ストレスも溜まりやすくなります。ストレスを感じると自律神経が乱れ、男性ホルモンの分泌量が増えることで皮脂の分泌も活発になり、テカリやすくなってしまいます。
3:偏った食生活
ケーキなどの甘いもの、白米やパンなどの主食ばかり食べていると、オイリー肌を招きやすくなります。過度の糖質摂取によって血糖値が急上昇し、皮脂腺を刺激するインスリンが過剰に分泌されてしまうのです。
また、揚げ物や肉類などの脂っこいものにも要注意。体内で中性脂肪に変わり、皮脂の原料になってしまいます。
4:間違ったスキンケアによる乾燥
1日に何回も顔を洗ったり、べたつくのが嫌だからと保湿を控えたりしていませんか? 実はそのような間違ったスキンケアも、皮脂量が増える原因になります。
誤ったケアで肌が乾燥すると、水分の蒸発を防ぐために、かえって皮脂が多く分泌されてしまうのです。
オイリー肌のスキンケア・メイクの対策方法とは?
寝る前には必ずメイクを落とす
メイクアイテムは油分がベースです。外出してチリやほこりなども付着し、さらに皮脂も混ざり合ったメイク汚れをしっかり洗い落とさず寝てしまうと、毛穴をふさいで毛穴詰まりの原因となってしまいます。
オイリー肌の方はもともと皮脂量が多く毛穴のトラブルを起こしやすいため、毎日のクレンジングは欠かさずに行いましょう。
洗顔はふわふわの泡でやさしく丁寧に
熱いお湯で顔を洗ったり、洗顔中にゴシゴシと擦ったりすると、肌が乾燥し、かえって皮脂量が増えてしまいます。
水分をこれ以上蒸発させないために、皮脂を出して肌を守ろうとしてしまうのです。洗顔は“やさしく丁寧に”が鉄則です。32℃程度のぬるま湯を使い、洗顔料の泡をクッションにしながら、肌を擦らずやさしく洗いましょう。
もう1つのポイントは、皮脂量の多いTゾーンから泡を乗せること。肌をこすらなくても皮脂が適度に吸着され、テカリやべたつきを防ぐことができます。
洗顔後はやさしく水気を拭き取る
洗顔後、タオルで顔を拭き取る際の摩擦にも注意が必要です。
せっかくふわふわの泡でやさしく丁寧に洗っても、拭き取るときにゴシゴシと擦ってしまっては結局肌が傷ついて乾燥しやすくなり、結果的に皮脂の過剰分泌に繋がりかねません。
清潔なタオルを肌にやさしく押し当てるようにして水気を吸い取りましょう。
きちんと保湿をする
どんな肌質であっても、洗顔後は保湿が必要です。たとえ乾燥を感じなくても、化粧水や乳液などを使ってきちんと保湿しましょう。
水分を十分に与えると、油分(皮脂)とのバランスがとれてトラブルの予防になります。肌の水分不足を感じたときは、化粧水の重ねづけやローションパックがおすすめです。
オイリー肌向けの化粧下地を使う
ベースメイクの際、オイリー肌向けの化粧下地を使うとテカリとべたつきの予防になります。ただし、仕上がりがマットすぎる下地では、かえって皮脂分泌を促してしまうことも。
保湿力もある、みずみずしい下地を使うことがポイントです。下地を塗ったあとはファンデーションをごく薄く塗り、厚塗りを避けましょう。仕上げにはフェイスパウダーを使って、肌表面をサラサラに整えてくださいね。
紫外線対策を怠らない
オイリー肌の方が紫外線を長時間浴びてしまうと、皮脂が酸化して肌がダメージを受けてしまいます。オイリー肌も悪化してしまうことがあるため、晴れの日はもちろん、曇りや雨の日でも日中は必ず紫外線対策をしておきましょう。
外出する際はもちろん、日差しが降り注ぐ窓際でも紫外線の影響を受けてしまうことがあるため、屋内でも日焼け止めを塗っておくのがおすすめです。
オイリー肌を改善する生活習慣とは?
十分な睡眠を心がける
睡眠時間が不足すると、ホルモンバランスが乱れて皮脂量が増えてしまいます。毎日十分な睡眠をとるために、規則正しい生活を心がけましょう。
糖質や脂質をとりすぎない
糖質や脂質の過剰摂取は皮脂が増える原因になるので、甘いものや脂っこいものは食べすぎないことが大切です。白米、パン、麺類、イモ類なども糖質が多いので、食べすぎには注意しましょう。
皮脂量をコントロールするビタミンB群やビタミンCを積極的にとると、肌トラブルの予防につながります。
ストレスを避ける
ストレスも、皮脂量が増える原因になります。ストレスになることをできるだけ避けて、心穏やかな生活を送りましょう。もしストレスを溜めてしまったときは、趣味や運動などで楽しく解消することをおすすめします。
喫煙や飲酒を控える
喫煙は、タバコの煙が肌に付着することで煙を肌の害だと判断し、肌を守るために過剰に皮脂を分泌し、過度な飲酒も、毛細血管を広げて皮脂線刺激してしまいます。
また、喫煙・飲酒どちらも皮脂の過剰分泌だけでなく肌の新陳代謝に必要なビタミンの吸収を阻害してしまう原因となるため、肌そのものに悪影響を及ぼしてしまうといえます。
オイリー肌に合った化粧水の選び方は?
重ね付けしやすい軽いテクスチャーの化粧水を選ぶ
オイリー肌の方は、肌に水分をたっぷり補給することを意識すると良いでしょう。高保湿タイプの化粧水をちょっと付けるより、比較的軽めのテクスチャーの化粧水を選び、丁寧にたっぷりと重ね付けするのがおすすめです。肌につける化粧水の量が少ないと、肌の水分不足によって乾燥が進んで皮脂の分泌が活発になってしまうことがあるので、惜しみなくたっぷりとつけるのがポイントです。
しっとりタイプの高保湿化粧水も季節に応じて使い分けるのも効果的ですが、オイリー肌でお悩みの方はその使用感に、肌のベタつきを感じてしまうことがあります。
肌悩みに合わせて選ぶ
今の自分の肌をよく観察し、一番気になる肌悩みに合わせて化粧水を選びましょう。毛穴開きには肌引き締める収れん作用のある成分、ニキビには抗炎症効果のある成分など、それぞれの肌トラブルに適した成分が配合された化粧水を選ぶようにましょう。
肌が敏感なときには低刺激なものを
肌が炎症を起こして赤みを帯びていたり、化粧水をつけたときにヒリヒリと刺激を感じたりするのは、敏感肌に傾いている証拠です。肌が敏感なときは、肌に心地よいものを選びましょう。特に着色料・パラベン・エタノール(アルコール)は、配合量が多いと人によっては刺激を感じることがあります。化粧水のパッケージの裏面や成分表などをチェックして、無着色・パラベンフリー・アルコールフリー・無添加・パッチテスト済みなどの表記の有無を参考にしてみましょう。肌のバリア機能を助ける「セラミド」配合の化粧水もおすすめです。
オイリー肌のNG行動とは?
あぶらとり紙を使う
テカリやべたつきが気になると、ついあぶらとり紙で皮脂を取り除いてしまうもの。しかし、あぶらとり紙は皮脂を吸着しすぎるため、乾燥を招くことがあります。テカリが気になったときは、ティッシュを当てる程度にしておきましょう。
頻繁に洗顔をする
テカリやベタつきが気になるからと一日に何度も洗顔をしてしまうと、肌のうるおいまで洗い流されて肌の角質層が乾燥してしまうため、そのうるおいを補うために必要以上に皮脂が分泌されてしまいます。
洗顔は朝と夜の一日二回までにして、テカリが気になったときはやさしくティッシュオフするだけにしておきましょう。
肌を擦る・頻繁に顔に触る
肌を擦ったり頻繁に顔を触ったりするのも、摩擦で肌が傷つくだけでなく衛生的にもよくありません。雑菌などがついた手で何度も顔を触ってしまうのは、ニキビなどの肌トラブルの原因にもなります。
スキンケアをするときも清潔な手やコットンでやさしく丁寧に行いましょう。
油分の多い化粧品やメイク用品を使う
オイリー肌の場合、油分の多い化粧品やメイク用品を使うと、ニキビや炎症の原因になることがあります。乾燥性オイリー肌でない限りは、オイルやバームの使用は控えましょう。
リキッドファンデーションやクリームファンデーションは比較的油分が多いため、ごく薄く塗る程度にするか、油分が少ないパウダーファンデーションの使用をおすすめします。
オイリー肌におすすめの化粧品
肌表面の古くなった角質を、酵素の力で分解するパウダータイプの洗顔料。とても泡立ちがよく、肌をこすらずやさしく洗い上げます。オイリー肌さんが悩まされがちな毛穴詰まりや黒ずみの予防にも効果的です。
汗・皮脂によるベタつき*1、季節や環境、年齢の変化により肌が不安定なときにおすすめの薬用化粧水。薬用成分*1がニキビや肌荒れなどの肌トラブルを防ぎ、なめらかで美しい素肌へと整えます。敏感肌パッチテスト済み*2。
*1油性肌 *2グリチルリチン酸2K(有効成分) *3すべての方に皮膚刺激が起こらないというわけではありません。
水分不足が気になる肌におすすめの化粧水。アイリスやスローベリーエキスが、肌に潤いを与えながら水分・油分バランスを補い保ち、なめらかでみずみずしい肌へ導きます。
普通肌〜混合肌、オイリー肌の方におすすめです。
水分・油分をバランスよく与え、肌荒れを防いで健やかな肌を保つ化粧水。肌の引き締めるハーブを配合しています。スーッとした清涼感のあるテクスチャーや香りで、使い続ける度に肌をリフレッシュして爽やかな肌へ。
¥3,080(税込)
天然ミネラル(シリカ)*と、天然シルクコットンパウダー(カポック繊維)*の2種のパウダーを配合した化粧下地。余分な皮脂を吸着しべたつきやテカリをおさえ、サラサラな肌をキープします。オイリー肌でも心地よく使える、さらっとみずみずしい軽やかなテクスチャー。
*皮脂吸着成分
水分と油分のバランスを考え抜いた化粧下地。適度な保湿力があり、みずみずしい肌へと導きます。ぷるんとしたテクスチャーで、程よいツヤを与えながらも軽いつけ心地が特徴。特に乾燥性オイリー肌の方におすすめです。
まとめ
オイリー肌を改善するためには、適切なスキンケアとホルモンバランスまで考えたインナーケアが必要です。ご紹介したようなスキンケアやメイクを取り入れながら、生活習慣も見直してみてくださいね。
ネイチャーズウェイ
コンテンツ担当
さくらい
ネイチャーズウェイ
研究開発本部 製品開発チーム
おおえ
自然化粧品の考え方に共感し、自分もその一端を担いたいという思いからネイチャーズウェイに入社。入社以来処方開発業務に従事し、スキンケア・メイクアップ・ヘアケア製品と幅広く商品開発を担当している。