【農場だより】RO農法への挑戦!-30cmの有機肥沃化(ひよくか)

2025.01.28

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農場だより 

ネイチャーズウェイの製品には、自社農場にて栽培したハーブが使われていることをご存じですか?農場の様子やスタッフのこと、ハーブ栽培の現場の雰囲気をもっと知ってもらうために、農場で働くスタッフから「農場だより」をお届けいたします。

TOPICS

■有機肥沃化(ひよくか)

RO農法化に向けて取り組むにあたり、必須事項として土壌の有機肥沃化(ひよくか)と土中養分の継続的供給が課題となります。

<RO農法とは?>

RO農法とは農薬・化学肥料未使用、不耕起栽培により健康な土壌の構築を促進する事ができる農法です。 この『不耕起栽培』というのは名前の通り、圃場をあまり耕さずそのまま種を撒く農法で、土壌に炭素が貯留しやすくなるため、脱炭素化やCO2排出量削減効果も期待できます。

    

有機JASでは耕うん(土を耕す作業)することで有機物を土中にも混ぜ込むことができ、それにより空気を含んだフカフカの土にすることができたため雑草の抑制にもなりましたが、RO農法では耕うんを行わなくなるため、事前対応として「植物の中では分解が早い」とされる「稲わら」を埋設してゆきます。各種ハーブたちにどこまでの効果が得られるかのチャレンジでもあります。埋設するにあたって「トレンチャー」という機械を今回も使用します。 

    

\トレンチャーはこちらのコラムでも活躍しました/

    

この時はトレンチャーで長溝を掘りそこに専用の暗渠(あんきょ)パイプを排水口まで埋めて地中の過剰な水の排水が目的でしたが、 今回は微生物の住み家や栄養となる、有機物を地中に埋めるための溝堀りに使用します。

ハーブを育てる「畝(うね)」を作る場所にすじ状のしるしをつけ、それをなぞるように後進しながら掘りすすめます。この畑は石が多いため、途中何度も石に「ご挨拶」を受けながらその都度機械を止めスコップで掘ったり、機械調整をしたりと苦戦が続きました。そのため午前中に3列掘り進むのが精一杯。たった3列で一輪車2杯分の「地球のかけら!?」が出土しました。

午後は掘削作業と同時進行で、掘った溝に間隔を詰めて同じ向きに稲わらを並べていきます。

万遍なく入れ終わったらスコップでその場所を盛り気味に土を被せます。

機械での埋め戻しが難しいためすべて手作業でおこないますが、現代人の腰はバキバキ。機械がない時代の「お百姓さん」は日常作業かもしれませんがすごかったんですね。

午後3時、午前中に掘った個所の埋め戻し完了です。
(ところどころで埋めきれなかった稲穂が顔を出していました。💦)
小休止を終えこれから残りの埋め戻しを始めます、急がなければ・・・!
ということで、今回の農場だよりはここまでです。 RO農法に向けての土づくりの挑戦は始まったばかりです。

ネイチャーズウェイ自社農場「明野ハーブ農場」について

明野ハーブ農場

明野ハーブ農場は、山梨県北杜(ほくと)市にある栽培面積3,850㎡の有機栽培を行う自社農場。明野ハーブ農場がある土地は富士山、南アルプス連峰、八ヶ岳連峰に囲まれた茅ヶ岳の南西部、標高800mに位置する丘陵地で、日本一日照時間が長いことで知られています。また昼夜の寒暖の差が大きいため、過酷な環境下でも耐え忍ぶ生命力の高いハーブが育ちます。

農場では、全20種類のハーブを栽培し、製品の原料としても使われています。

エキナセア
セイヨウノコギリソウ
ゼニアオイ
アルテア
タイム
ラベンダー
オウゴン
セージ

▲農場で栽培しているハーブの一部です

■国が認めた「有機JAS認証」を取得
有機JAS認証

さらに、明野ハーブ農場では、2012年より「有機JAS認証」を取得しています。

<有機JAS認証とは?>
有機JASとは、2000年に改正された日本農林規格(JAS)によって、有機農産物などの表示を認証したもの。 認証は該当物資の生産方法の確認に始まり、製造工程、流通方法、商品の保管・管理とその責任者の制定に至るまで細かく設定され、そして認定検査官の事前審査とオーガニックに関する講習を修了して認定となります。

<取得条件>
・最低でも3年以上は土壌に農薬を使用していない
・有機肥料であっても化学成分や重金属が含まれていないものを使用する
・土壌の性質に由来する自然循環機能の維持増進を図る
・環境・衛生管理の整備(外部からの異物流入や混入も防止)
・上記に関する管理プログラムの制定とその実施
・上記に付帯する全ての事項に関する第三者認定機関による検査および年次更新の審査

日本ではオーガニックコスメに関する法的定義が存在しないのが現状ですが、食品分野においては世界各国ともに法的な規制のもと厳格な定義があり、日本では「有機JAS」がこれにあたります。つまり、有機JAS認証を受けたハーブは、国が認めた公的な有機(オーガニック)農産物だと言えるのです。

スタッフ紹介

開発調査室
山口 浩

高校・大学で農業を学び、卒業後他業種に就職するもハーブの香りが忘れられず、ハーブに関われる植物化粧品を扱うネイチャーズウェイに入社。自社のハーブ農場も開園し、ハーブに囲まれ、ハーブに向き合い、ハーブ三昧な日々を送っています。