医薬品・医薬部外品・化粧品の違いとは?
細かい分類は、「薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)」と呼ばれる法律に規定されています。
化粧品は手に入りやすいものの、効果自体は低めです。一方の医薬品は、医師の処方が必要で高価なものもあり、副作用があるものがありますが、効果については高めです。
そしてその中間に位置するのが、医薬部外品(通称「薬用化粧品」)です。
医薬品とは?
「医薬品」とは、病気の「治療」を目的とした薬のこと。医師の診断により処方される「医療用医薬品」と、薬局やドラッグストアで購入できる「OTC医薬品」の2種類があります。
医薬品は、厚生労働省より配合されている有効成分の効果が認められているため、薬の種類ごとに特定の効果について謳うことができます。スキンケアに使われる皮膚用の医薬品には、医療用の白色ワセリンや、高濃度の尿素やヘパリン類似物質を保湿の有効成分として含む外用剤などがあります。
医薬部外品とは?
「医薬部外品」は、厚生労働省に認められた特定の効果についてのみ謳うことができます。医薬品ほど改善効果も副作用も強くないもの。治療目的ではなく、「予防」や「衛生」を目的にしています。
医薬部外品の化粧品は、通常の化粧品と区別するために「薬用化粧品」と呼ばれていて、パッケージに「薬用」と表示されていることがほとんどです。
医薬部外品の製品は、完成するまでに長い年月や費用がかかっていて、場合によっては数年~10年単位の時間がかかることもあります。
化粧品とは?
医薬部外品と比較して、さらに肌への効果が緩和されるのが「化粧品」。「清潔にする」「美化する」「健やかに保つ」などの目的で使用されています。
実際に謳える効果も限られていて、認められていない表現で商品をアピールすると、法律違反となります。
医薬品・医薬部外品・化粧品の効果の違い
「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」の違いは、その効果の高さ。それぞれ、効果・効能を表す範囲はきっちりと分かれています。
医薬品の効果・効能
3つの中で、一番効果が高いのが医薬品です。
「高血圧の改善」や、「動脈硬化を防ぐ」「生活習慣病の予防」など、いわゆる"病気"の治療・予防する効果効能があります。
他にも、「疲労回復」「体力増強」「老化防止」「新陳代謝を高める」「細胞の活性化」など、身体の機能を高める表現も、医薬品に該当します。
医薬部外品の効果・効能
医薬部外品の効果の強さは、医薬品と化粧品の中間です。
スキンケアに用いられる医薬部外品は、効果のある有効成分が配合されています。例えば、「肌荒れ予防」や「ニキビの予防」、「日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ」「皮膚の殺菌」などと記載されてるものは、それに合わせた有効成分の成分名が記載されています。
化粧品の効果・効能
化粧品は、医薬部外品の化粧品「薬用化粧品」のような効果効能は謳えません。
身体を清潔にしたり、美化して魅力的にみせたりと、見た目を綺麗にみせる目的で使用される製品です。副作用は3つの中では比較的少ない傾向にあります。
化粧品で表記できることは、次の表にある「化粧品の効能効果56項目」として定められています。
(56)については、日本香粧品学会の「化粧品機能評価ガイドライン」に基づく試験等を行い、その効果を確認した場合に限る。
まとめ
「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」にはそれぞれ役割があり、とくに効果の高い「医薬品」「医薬部外品」は配合されている有効成分やその効果がパッケージに表示されているはずです。購入の際は、こうした表示を参考に、目的にあったものを選んでくださいね。
ネイチャーズウェイ
研究開発本部 機能開発チーム
みずの
食品メーカーの品質管理・開発を経験する中で、オーガニックに魅力を感じネイチャーズウェイに入社。植物の魅力たっぷりの優しいコスメを届けたく、オーガニックコスメの企画・ハーブエキスの機能開発に携わる。現在は国産オーガニックコスメchant a charm(チャントアチャーム)の研究・開発を主に担当中。